
こんな人におすすめ
都会のリスクに不安を感じ、食料自給や自産自消に興味がある人。
コロナ禍のような不測の事態で心豊かに暮らしたいサラリーマンや子育て世代。
定年後や老後に健康で楽しいセーフティネットを築きたい中高年の方。
はじめに
経済アナリストとして知られる森永卓郎さんが、2020年のコロナ禍に埼玉県所沢市で30坪の畑を借り、野菜作りに挑戦した体験を基に書かれた一冊です。本格農業ではなく、家庭菜園より少し本格的な「マイクロ農業」を提唱し、都会と田舎の中間「トカイナカ」での自産自消生活を提案します。
グローバル資本主義の限界や災害リスクを背景に、楽しみながら食料安全保障を実現する新しいライフスタイルとして魅力的です。この本を読めば、誰でも始められるマイクロ農業の魅力に気づき、豊かな日常を手に入れられるはずです。
要約
プロローグ コロナ禍でも楽しき、私の「マイクロ農業」
著者は埼玉県所沢市の自宅近くで畑を借り、トマト、キュウリ、ナス、ピーマン、ジャガイモ、落花生など10種類以上の野菜を育てました。コロナ禍の自粛生活を、心豊かに過ごせたのはこの農業のおかげです。近所農家の人々が耕運機を貸してくれたり、種や肥料を分け与えたりと、コミュニティが生まれました。
草抜きはスクワットのような運動になり、健康効果も抜群。大自然の中で土いじりをする喜び、夕焼けを見る平凡な幸せを実感しました。収穫した野菜で料理を作り、家族と味わう喜びはプライスレスです。
第1章 マイクロ農業で「幸福」を手に入れる
マイクロ農業とは、本格農家より小さく、家庭菜園より少し本格的な規模の農業です。年収200万円時代でも豊かに暮らせる「トカイナカ生活」を提案。75歳まで働き続けるなら、農業が最高の楽しみになると説きます。
食費が減り、消費税も節約。作物が育つ喜びは子育て並みで、早寝早起きが自然に身につきます。著者のように60歳過ぎて挑戦すれば、新鮮な達成感を得られます。汗を流すことでストレス解消、健康維持にもつながります。
第2章 都会脱出でマイクロ農業、それがコロナ時代の新しい生き方
大都市一極集中のリスクを指摘。グローバル資本主義がもたらす格差拡大と労働の空疎化を批判し、「地方分散」をキーワードにトカイナカ移住を勧めます。都心より災害リスクが低く、近隣の人々との「隣人の原理」で支え合う生活。
畑付きの家を選べば、自産自消が可能になり、心のゆとりが生まれます。通勤時間短縮で家族時間が増え、生活の質が劇的に向上します。自然環境の中で子育てできるのも大きな魅力です。
第3章 「食の安全」を実現し、環境にやさしい「マイクロ農業」
日本の食料自給率向上に貢献。小規模分散農業で地産地消・自産自消を実現し、輸入依存の不安を解消します。ロシアのダーチャのように、休耕地を活用。無農薬・有機栽培が可能で、環境負荷が低いのが魅力です。
大量離農時代に備え、農家の「道」としての精神を尊重。新鮮で安全な野菜を食べられる安心感は、お金では買えません。土壌改良や堆肥作りも楽しく学べます。
第4章 若者世代へ「本格田舎暮らし」の提言!
若者向けに「山水郷」復活を呼びかけ。新規就農を奨励し、援農ボランティアから始める方法を紹介。農地取得の難しさも現実的に解説。庭付きではなく畑付きの家を標準にすれば、農業が支えられ、持続可能な社会になります。
サラリーマンでも週末農業から始め、本格移住へステップアップ。地域活性化にも貢献し、やりがいを感じられます。若い世代こそチャンスです。
第5章 マイクロ農業で足元から「地球に貢献」
地球環境の破壊を資本主義の弊害とし、小規模農業で貢献。加工で付加価値を生む例(大豆→豆乳チーズ)を挙げます。個人レベルの自産自消が積み重なり、食の安全と持続可能性を実現。
カーボンニュートラルにも寄与し、グローバルな視点で意義深い。自分と家族のため、地域のため、地球のため。三方よしの農業です。
感想
森永さんの実践ベースの語り口がリアルで、農業未経験の私でもすぐに始められそうな気がしました。特に、近所付き合いが増えコミュニティが生まれる点が、孤独な現代社会にぴったりです。災害リスクや食料不安をマイクロ農業でカバーできるセーフティネットの考えに共感します。
読後、プランターから野菜栽培を試してみたくなる一冊でした。トカイナカ生活、実現したら最高ですね。サラリーマン家庭でも週末から取り入れられる具体性があり、FIRE達成後のライフプランとしても最適です。強くおすすめします。