40代サラリーマンが読む本、たまに農園

40代のサラリーマンが、日々の仕事やこれからのことに対して役立ちそうな本を読み感想を書いてます。※新しい本から何年経っても読み継がれている古典的な本まで幅広く。たまにシェア農園のことや家庭菜園のことも書いていく予定です。

『肉小説集』要約・書評

『肉小説集』|坂木司が描く人生のほろ苦さと温かさ

肉小説集 表紙

【こんな人におすすめ】

  • 日常の中に潜む人間ドラマが好きな方
  • グルメ小説や食をテーマにした物語に興味がある方
  • 坂木司の他作品(『和菓子のアン』シリーズ)が好きな方
  • 短編集でテンポよく読書を楽しみたい方
  • 現代的な人間関係や恋愛観に関心のある方
  • 人生の“ちょっとした痛み”や“じんわり温かさ”を感じたい方

【要約・構成と作品紹介】

『肉小説集』は豚肉の様々な部位(豚足、ロース、バラ肉、肩肉、ヒレ、ハム)をモチーフにした6つの短編から構成されています。主人公はすべて男性で、年齢や境遇は異なりますが、どの物語も不器用で弱さを抱えた人物を描いています。

  • 「武闘派の爪先」:豚足をテーマに苦手な食べ物と向き合う主人公の姿
  • アメリカ人の王様」:上品なデザイナーがトンカツを通じて婚約者の家族と向き合う
  • 「魚のヒレ」:祖父伝承のホラ話で先輩と場を和らげる青春エピソード
  • 「肩の荷」:若い部下に振り回される中年男性の奮闘と成長

食べ物の描写はリアルで時に美味しそうに感じられないこともありますが、それがかえって作品の記憶に残る独特の魅力となっています。著者によると、豚肉=「肉」は関東地方特有の感覚とのことです。

【感想・特徴】

  • 表紙やタイトルから連想されるほどのグルメ描写は少なく、むしろ「まずそう」と感じる描写が目立つが、不思議と惹かれます。
  • 登場人物は完璧でなく、どこか滑稽で痛々しい。こうした弱さや不器用さがリアルで共感を呼びます。
  • ユーモアやエロティックな描写も織り交ぜられ、食と性が繊細に絡んだ人間模様を描写。
  • テンポよく読める短編集で、それぞれ異なる味わいを楽しめます。

まとめ

『肉小説集』は単なるグルメ小説ではなく、豚肉を題材にした人間味あふれる短編集。坂木司独特のユーモアと優しさが光り、読後は自分自身の弱さも受け入れられるような優しい気持ちになれる一冊です。人間ドラマ好きにぜひおすすめします。

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