【こんな人におすすめ】
・「人を育てる」ことに悩む教育者や指導者
・コーチングに初めて触れる人、入門書を探している方
・メンバーをもっと主体的に動かしたいリーダー・マネージャー
【要約】
『コーチングの教科書』は、コーチングの第一人者・伊藤守氏が、現場で使えるコーチングの基本スキルを徹底的にわかりやすく解説した一冊です。
本書は「コーチングとは何か?」から始まり、実際の現場でどう活用するのか、そして組織全体にどう広げていくかまでを3部構成でまとめています。
■主な内容ポイント
コーチングの本質は「自分で考え、行動する人材」を育てること
会話を通じて相手のやる気や能力を引き出す技術
「聞く」「承認する」「質問する」など、具体的なコーチングスキルを解説
ゴール設定やモチベーション維持、組織での応用までカバー
事例や原則を交え、初学者でも理解しやすい構成
特に「アクノレッジメント(承認)」の重要性が強調されており、単なる「がんばってね」ではなく、「頑張ってるね」と事実を伝えることの効果や、観察・フィードバック・リクエストの具体的な使い方が丁寧にまとめられています。
【感想】
コーチングに興味を持ったきっかけは、メンバーとのコミュニケーションがうまくいかず、どうすれば相手の主体性を引き出せるのか悩んでいたことでした。
この本は「教科書」と銘打っているだけあって、無駄をそぎ落としたシンプルな構成で、コーチングの本質と基本スキルがぎゅっと詰まっています。
■良かった点
余計な理論や難解な用語がなく、すぐに現場で試せる実践的な内容
「聞く」「承認する」「質問する」など、コーチングに欠かせないスキルが具体的に解説されている
事例や原則が整理されているので、初心者でも迷わず読める
「自分のための質問」や「部下のデータベースを持つ」など、目からウロコのアドバイスも多い。
■気になった点
実践例がやや少なめなので、すでにコーチングを学んだことがある人には物足りないかもしれません
企業研修などで基礎を知っている人には、さらなる応用書が必要と感じる場面も
特に印象に残ったこと
「承認」の大切さ。相手の行動や努力を事実として伝えるだけで、驚くほど相手が前向きになることを実感しました。
コーチングは「相手を変える」技術ではなく、「相手が自分で変わる」ためのサポートである、という視点の転換。
■実際に現場で試してみて
メンバーとの1on1で本書を参考にすることで、次の行動につながる場面が増えました。
「質問」の力を意識して使うことで、相手が自分で考え、答えを出す姿勢が育ってきたのを感じます。
【まとめ】
『コーチングの教科書』は、コーチングの「型」を身につけたい人にとって、まさに最初の一冊にふさわしい本です。
難しい理論よりも「現場で使えるコーチングの基本」を知りたい方、部下や後輩の成長を本気でサポートしたい方には強くおすすめします。
「人を動かす」ではなく「人が動く」ためのサポート――その本質を、ぜひこの本で体感してください。
コーチングの基礎を押さえたい方、メンバーの成長を本気で後押ししたい方は、ぜひ『コーチングの教科書』を手に取ってみてください。
あなたのコミュニケーションが、きっと変わります。