
【はじめに】
デジタルマーケティングの新常識を提示する堀内進之介氏・吉岡直樹氏の共著『SENSE インターネットの世界は「感覚」に働きかける』。視覚中心のネット広告を超え、五感に訴える「感覚マーケティング」の可能性を解き明かします。
情報過多の現代でユーザーの心を掴む方法。コンテンツクリエイター必読の革命的一冊です。未読の方にそのエッセンスをお届けします。
【要約】
本書は現代の消費者心理変化から始まる。高度経済成長期とは異なり、欲しいものはすべて手に入った「飽和社会」で、消費者の主体的購買意欲は激減。マーケティングは「理解の負担」「判断の負担」を取り除く方向へシフトする必要があると指摘。第1章では「意欲できない消費者」を分析し、ネットユーザーが無意識に「ラクな選択」に流れるメカニズムを解説。
第2章「人はネットが刺激する『感覚』に誘惑される」では核心。人間の認知は視覚偏重だが、聴覚・触覚等の感覚情報が意思決定に強力な影響を与える。ポテトチップスの「サクサク」音、炭酸飲料の「シュワシュワ」音が新鮮さ・美味しさを脳に直結させるクロスモーダル効果を実験データで証明。インターネットでは直接体験できない商品の「感覚」を、音声や動画で補完可能だと示す。
ヒカキン動画の成功要因を分解し、独特な話し方・BGM・効果音が視聴者を「くぎ付け」にするメカニズムを分析。声のトーン早さで「知的さ」「信頼感」を自動付与する心理効果、早口専門家が「頭良さそう」と好感を得る現象も紹介。人は理解不能でも「なんかスゴい」と感じ、無意識に選択する。
第3章「情報の伝達優先順位」では、情報受容の階層構造を提示。1位「無料」(即時快楽)→2位「社会的証明」(他人の選択)→3位「好奇心」(意外性)→4位「簡単さ」(ワンクリック)の順で認知負荷が低い情報が優先。複雑論理は瞬時に読み飛ばされ、数秒で見出し・写真で判断される現実を強調。
実践編として「2個目無料」表記が「2個で半額」より反応率高い理由、「行列写真」で購買欲を喚起する社会的証明、シンプル図解で認知負荷を1/10に削減する方法を事例豊富に紹介。音声マーケティングではポッドキャスト・TikTok音声が、無意識レベルで記憶残存率を3倍向上させるとデータ示す。
第4章ではScreenless Media Lab.の実践事例。飲食店の「調理音」流しで来店率20%増、ECサイトの「開封音」で購入完了率15%向上等のA/Bテスト結果を公開。音の「気づかせ効果」(p164)、声トーンによる説得力操作、無意識影響の最強ツールとして音を位置づけ。
終盤で「人はラクな方に流れる。そして戻れない」を結論づけ、感覚主導の次世代マーケティングを提唱。伝え手は「考えさせない」「判断させない」情報設計で、ユーザーを自動誘導する技術を体系化した。
【感想】
情報過多時代の本質を突く一冊。マーケティングの常識を覆し、日常業務が劇的改善します。
【こんな人におすすめ】
- デジタルマーケティング・SNS運用担当者
- アフィリエイト・ECサイト運営者
- 動画クリエイター・YouTuber志望者
- 広告代理店・広報PR担当
- 消費者心理・行動経済学を学びたい人









